ストレス・精神不安
執筆者:同仁堂薬局 柳父憲子
あたたかくなり心身の活動が盛んになると、それに伴って感情の起伏も大きくなります。また、春は生活環境の変化も多く、女性はホルモンが周期的に変化するので、そのバランスによって、ちょっとしたストレスで精神が不安定になる事も多いのです。五月病もこの時期に出やすくなります。
春 は特に肝(かん)や胆(たん)とつながりが強く症状が出やすくなります。又、その肝は 全身のエネルギー(気)の流れをコントロールし、精神を安定させ、血液の貯蔵、内臓の働きをスムーズに保つ役割をしています。そのため 精神不安やストレスでも出てくる症状によって 肝・胆に関係のある漢方薬を使います。

上の症状にのぼせがあるときは 加味(かみ)逍遥散(しょうようさん) という 逍遥丸に2味(牡丹皮【ボタンピ】、山梔子【さんしし】)多く熱を冷ますものを使います。
帰脾(きひ)湯(とう)エキス顆粒・・・こちらも胃腸の働きを助け血液を補います。それに加えて 安神作用【気持ちを落ち着かせる作用】のある(茯苓【ブクリョウ】、遠志【おんじ】、酸棗仁【サンソウニン】、竜眼肉【リュウガンニク】)が入っています。貧血があり心身の疲れ、不眠、神経症、精神不安に使います。

その他、エゾウコギ (エレウテロコック) はストレスに強い人参です。体の適応能力を高め身体を保護し、特にストレスに対する抵抗力を増強します。
睡眠が浅くなったり、睡眠時間が少なくても精神的に影響を及ぼしていきます。規則正しい生活、体内リズムをつくる事が大切ですが、どうしてもつらい時は無理をせず休養をとりましょう。






